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マレーシア

家族でマレーシアデジタルノマドビザ (De Rantau VISA) 取得 | 大変だった申請書類の準備方法

2025年に移住先で大人気のマレーシアに滞在できるDe Rantau VISA (通称デジタルノマドビザ)を取得しました。
必要な書類に関しては、他のいろいろなサイトがまとめてくれているので、この記事では申請時に私たちが少し大変だったと思う書類の準備などをまとめようと思います。

【入国前】Approval Letter・eVISA取得まで

雇用契約

おそらくMDECから修正を求められたのが、Employment Contractの記載内容でした。

Employment Contractでは、Employment/Project Contractというプロジェクトの詳細を各ページがあり、ここに契約している組織や連絡先を書く必要があります。
一番重要なのがJob Descriptionで、こちらにプロジェクトの詳細やプロジェクトにおける自分の役割などをかなり詳しく書きました。
内容が少ないと再提出を求められるので、ChatGPTを駆使して頑張って書きましょう。

Employment/Project ContractのEmailに、MDECから本当に実在する契約であるかの確認が届きます。
このメールに気づかずに無視してしまい、審査が止まってしまうことがあるので注意が必要です!

無犯罪証明書の取得

渡航証明(犯罪経歴証明書)の申請について に詳しく書いてありますが、霞が関にある警視庁渡航証明係で申請をしました。

一般的な人はあまり入らないらしく、本当に入っていいのか不安になりますが、入口に立っている警察官などに「渡航証明を取得にしに来た」と伝えるとすんなりと中に入って受付ができます。
待合室で待っていると渡航書発行係の人が迎えてに来てくれます。
あらかじめ記入した犯罪経歴証明書発給申請書とパスポートと住所が確認できる書類 (免許証・マイナンバーなど) を提出し、証明書発行の必要性が確認できる書類としてMDECの申請の画面を持っていきました。
指紋をスキャンしたりして、手続自体はすぐに終わり、受取表をもらいました。
発行自体は2週間程度で完了しました。

銀行取引明細書と戸籍謄本と確定申告書の翻訳

直近3ヶ月の銀行取引明細書と戸籍謄本の翻訳は、さくら行政書士翻訳サービス (https://wwtransjapan.com/) に依頼しました。支払った金額は以下のとおりです。

  • 銀行取引明細書(日→英): 3000円x1通
  • 戸籍謄本 2Pまで(日→英): 3000円x1通
  • 確定申告書第一表(日→英): 6000円x1通
  • 送料(レターパックライト): 370円

約10日ほどで翻訳・発送してくださいました。アポスティーユ認証も依頼することができるようですが、私たちは自分でアポスティーユ認証の取得をしました。
ちなみに、銀行取引明細書は、取引先からの入金がわかるように印をつけて出してくれとMDECに言われました。

公証人役場で翻訳済み戸籍謄本の公証取得

戸籍謄本は翻訳するだけでは不十分で、公証人役場に行き、ワンストップサービスを使ってアポスティーユ認証というものを取得しました。
このとき、翻訳元の文書と翻訳後の文書だけでは不十分で、「翻訳に関する宣誓書」を作成していく必要があります。
翻訳に関する宣誓書は、丸の内公証役場のホームページ (https://www.maru-notary.com/form/) からサンプルをダウンロードして作成しました。
ワンストップサービスに11,500円支払い、20分程で認証が完了した。

マレーシア大使館で翻訳済み戸籍謄本の公証取得

公証人役場で公証を取得したあとは、東京にあるマレーシア大使館で公証を取得しにいきました。

厳重な建物なためとても入りにくい雰囲気ですが、インターホンを押して、公証を取りに来たことを伝えると中に入ることができます。
午前中に提出し、午後には公証を受け取ることができました。

マレーシア大使館での公証取得には、公証人役場での公証取得が必ず必要になるので、先に公証人役場で公証を取り、そのあとマレーシア大使館で公証を取りましょう。

マレーシア入国のためのeVISA申請

「Approved – DE Rantau Nomad Pass」というタイトルのメッセージが届いたら、Approval LetterをMDECのサイトからダウンロードできるようになります。
そして、このApproval Letterを使って、eVISAをImmigration Department of Malaysia で申請します。

ノービザで入国した場合、デジタルノマドビザへの切り替えができないため、必ずeVISAで入国する必要があります!

eVISAの申請に一人当たり105.84RM支払いました。
eVISAの承認には通常2日ほどかかるとされていますが、私たちの場合は3時間ほどで承認されました。
デジタルノマドビザ申請者本人以外のeVISA申請は、「eVISA Malaysia: Requesting Document and Amendment」というメールが届き、「家族の関係の証明書」と「申請者本人のeVISA」を追加で提出しました。
eVISAは印刷して入国時に持っていく必要がありますが、もし印刷していなくても、入国審査のすぐ手前にサービスデスクがあり、そちらで印刷してもらうことが出来ます。

【入国後】デジタルノマドビザへの切り替え

マレーシアの納税番号取得

マレーシアの納税番号 (TIN) はMyTax (https://mytax.hasil.gov.my/) というサイトで取得が出来ます。
MyTaxのサイトに接続したらe-Daftarというメニューを選択します。

ここでパスポート番号なド必要な情報を入力してSearchをクリック。

登録がない場合は、登録画面に行くためのリンクが表示されます。

登録画面に表示されている項目を埋めていき、提出すればTIN取得申請が完了します。

マレーシアの納税番号 (TIN) の取得に1週間ほどかかりました。登録が完了していると、e-Daftarの検索でTINが表示されるようになります。入力項目が間違えていると表示されないので注意が必要です。

医療保険の加入

私たちはAIAという保険会社で加入しました。
1年間のプランで大人は1,800RMと1,923RMで、5歳児2,234RM、2歳児3,116RMで、合計9,073RM (約32万円!高すぎ!!)でした。
一番ミニマムで入れる保険をお願いしたのですが、思った以上に高い保険になってしまいました。
しかも、年末年始を挟んだことと、日本のクライアントと働いているということで、保険加入に時間がかかりすぎて、保険の証明書のレターをもらうまでに20日ほどかかりました。
eVISAの期限が1ヶ月だったので、あやうくオーバーステイとなるタイミングでした。

eVISAで入国してしまうと1ヶ月以内に残りの書類をすべてそろえなくてはいけなくなります。
もっと安く入れるもの保険もあるようなので、eVISAの期限で焦ることないよう入国前に調べて問い合わせしておくのをおすすめします。

デジタルノマドビザ切り替え

eVISAで入国後、TINと保険の証明書と署名したパーソナルボンド (Approval Letter発行後にダウンロード可能) をメールでMDECに提出したら、やっとeVISAからデジタルノマドビザに切り替えができます。
デジタルノマドビザへの切り替えは、Cyber JayaにあるMDECのExpats Service Centreに行く必要があり、KL中心街からかなり遠く、どちらかというと空港よりの場所となります。

KL中心街からCyberjayaまでは片道40 ~ 50分かかります。書類が提出されていないと行っても無駄なので、全ての書類の提出が終わってからMDECのExpats Service Centreに行きましょう!

MDECのある建物にいくと、ゲートで受付をする必要があります。受付が終わったあとに、建物に入り、Level 2で順番待ちのチケットを受け取りました。
順番が来たら、書類が全て提出されているか確認され、すぐ横の別のカウンターでVISAの支払いをしました。VISAの支払いは、申請者本人は380RM、付帯者は1人あたり140RMで、クレジットカードでの支払いができました。
VISAのステッカーを貼ってもらうために、MDECにパスポートをしばらく預ける必要があります。受付では5日ぐらいかかると言われたのですが、実際は2日ほどでMDECのサイトでEndorsedとなっており、パスポートを受け取ることができました。

これでやっとマレーシアのデジタルノマドビザの取得となります。お疲れ様でした。

デジタルノマドビザ申請の感想

警視庁や公証人役場やマレーシア大使館など、いろんなところに電話したり訪れたり、また、翻訳や証明書や保険の証書の発行などに何日も待たされたりと、想定よりも何倍も大変でした。

今回私たちの反省としては、3点ほどあります。
まず1点目は、MDECのApproval Letterが出てから出国の航空券を予約すべきだったことです。デジタルノマドビザの申込みをしたのが9月で、11月に12月下旬発の出国の航空券を予約しました。しかし、待てども待てどもApproval Letterが出ず、ノービザで飛ぶしかないと諦めていた出国日の朝やっとApproval Letterが届きました。そこからeVISAの申請をして、飛行機に乗っているタイミングでeVISAが承認されたというかなりギリギリのスケジュールとなってしまいました。MDECだけでなくImmigrationの手続きも必要となるので、予定が確認してから航空券を予約しましょう。
次に2点目は、eVISAで入国する前に保険の調査・問い合わせ (できれば申し込み) をすべきだったことです。eVISAで入国すると、1ヶ月以内にデジタルノマドビザに切り替える必要があります。しかし、その1ヶ月で保険を申し込もうとしたときに運悪く長期休みと被ったりすると、保険申込み自体に1ヶ月近くかかることがあります。焦ると高い保険に飛びつかざるを得なくなるので、余裕を持って入国前に保険を調べて問い合わせしておきましょう。
最後3点目は、入国後すぐの日程で帰国便を予約しておくべきではなかったという点です。仕事の都合で、マレーシア入国後3週間ぐらいで変える予定があったのですが、保険の申請の遅れにより、保険の証書が発行されず、もともと予約していた一時帰国の便を何回も変更する必要がありました。eVISAの期限までに保険の証書が届かない可能性があるので、一回日本に帰国してからまたeVISAで入国をしてよいかMDECに相談したところ、「eVISAはデジタルノマドビザを取得するために発行されたものなので、eVISAで入国した場合は、デジタルノマドビザに切り替えるまでは出国していけない」と言われました。今回幸いにも変更可能な航空券を予約していたため、帰国便を変更することでなんとかなりましたが、変更不可能な便で入国してしまうと航空券が無駄となってしまいます。

逆に良かった点としては、ChatGPTをフル活用できたことと、航空券をマイルで予約していたことです。
デジタルノマドの申請は、自分で申請をしないといけない (外部業者を使ったとしても自分で申請となります) ため、申請時資料の作成やMDECとのやり取りでChatGPTが大活躍します。注意点としては、申請中には複数の内容で問い合わせることになるのですが、MDEC側の担当者がちょくちょく変わることがあり、あまり複雑な質問をChatGPTで作成しまうとすぐに返事が返ってこなくなるのでできるだけシンプルな質問を心がけましょう。
そして、マイルで予約した航空券は、空きさえあれば予約変更が簡単にできます。今回は帰国の便を2回ほど変更したのですが、2回とも手数料無しで変更することができました。

おまけ: デジタルノマドビザ申請のステータス確認方法

書類の提出は基本的にMDECのサイトで行います。そして、自分の現在のステータスを知るためには、メールで頑張って聞く以外に、MDECのサイトのステータスを確認するのもおすすめです。
正確なステータスの変化は忘れてしまったのですが、以下のように変わっていったと思います。

  • Submitted: 書類提出済み
  • In Progress: 審査中
  • Approved: Approval Letterがダウンロードできる
  • Endorsed: MDECでVISAのシールがついたパスポートの受取ができる

これからマレーシアのデジタルノマドビザに申請する人に少しでもためになれば幸いです。