ザ・ベーシックス福岡 宿泊記|本に囲まれて過ごすクラブフロアの一夜
福岡・博多に「本に泊まるホテル」があるのをご存じでしょうか。
ザ・ベーシックス福岡(THE BASICS FUKUOKA)は、世界的建築家マイケル・グレイヴスが設計した旧ハイアットリージェンシー福岡を2020年にリニューアルしたホテルです。高さ42mの円形吹き抜けロビーに約5,000冊の蔵書が並ぶ姿は、まるで図書館に泊まっているかのよう。
今回はクラブフロアの「Episode6ツイン」(48㎡)に宿泊し、専用ラウンジ「NOMBRE」を満喫してきました。結論から言うと、ここはひたすら本を読むためのホテルです。
ザ・ベーシックス福岡へのアクセスとチェックイン
ザ・ベーシックス福岡はJR博多駅の筑紫口から徒歩約8分。キャナルシティ方面ではなく東側に位置しています。
ホテルに足を踏み入れた瞬間、目に飛び込んでくるのが高さ42mの円形吹き抜けロビーと、天井に向かって伸びる高さ約8mの書架です。6本の書架に約5,000冊もの本が並び、大理石の床にその姿が反射する光景はかなり印象的でした。
チェックインはセルフ式で、フロントカウンターでカードキーを受け取るスタイル。スムーズに手続きを済ませて客室へ向かいました。
ロビーライブラリーの魅力
5,000冊の蔵書は一般的なホテルの装飾用ブックシェルフとは一線を画しています。浮世絵の画集、現代アートの写真集、マニアックなイラスト集など、かなりアート寄りのキュレーションです。
正直なところ、幅広いジャンルを期待すると「読みたい本がない」と感じる方もいるかもしれません。一方で、ふだん手に取らないようなアート系の本を座り込んで眺めるという体験は、このホテルならではの楽しみ方ではないでしょうか。
ロビー1階にはカフェ「THE LOCAL COFFEE STAND FUKUOKA」が併設されていて、チャイが380円とリーズナブル。本を片手にカフェでくつろぐ時間は至福のひとときです。
クラブフロア Episode6ツイン(48㎡)
今回宿泊したのはクラブフロアの「Episode6ツイン」。48㎡の広さは一般的なビジネスホテルの2倍以上で、1人で泊まるにはぜいたくすぎる空間でした。
部屋に入ってまず目を引くのが、新聞や雑誌のページを重ねたウォールアート。インテリアのそこかしこに知的好奇心をくすぐるディテールが散りばめられていて、「本のホテル」というコンセプトが客室にまで行き渡っていると感じます。
ウッドパネルの壁に囲まれた空間は落ち着いた雰囲気で、奥にはゆったりしたソファエリアも。窓際のソファに腰を下ろしてロビーから持ち出した本を読む時間は、出張の疲れを忘れさせてくれるものでした。
主な客室設備
ベッドは1,500mmのワイドダブルが2台。アメニティも充実しています。
- バスアメニティ: C.O.Bigelow(ニューヨーク発のアポセカリー)
- ドライヤー: レプロナイザー(高級ヘアドライヤー)
- タオル: 今治製「オレが惚れたタオル」
- コーヒーメーカー: illy
- 電気ケトル: バルミューダ
- パジャマ: ガーゼ生地
- テレビ: 50インチ(キャスト対応)
- 防水ワイヤレススピーカー
特にタオルの肌触りとレプロナイザーのドライヤーは、ちょっとした感動がありました。
バスルーム ― お風呂で本が読める設計
バスルームは洗い場とバスタブが独立したセパレートタイプ。大理石調のタイルにゴールドの金具が映える、品のある空間です。レインシャワーの水圧も申し分ありません。
注目はバスタブの形状。内側にステップが設けられていて、腰掛けた姿勢でゆったり浸かることができます。実際、ここに座りながら本を読んでいたら1時間近く過ごしてしまいました。温泉はないものの、このバスタブだけで十分な満足感があります。
クラブラウンジ NOMBRE
クラブフロア(EpisodeまたはStory)の宿泊者だけが利用できる専用ラウンジ「NOMBRE」。滞在中もっとも印象に残った場所です。
グリーンとベージュのベルベットソファが並ぶ空間には、アートや本棚がさりげなく配置され、高級感がありながらも肩肘張らない雰囲気。そして何より――終始ほぼ貸切状態でした。ラグジュアリーホテルのラウンジで人目を気にせずくつろげるのは得がたい体験です。
スイーツ
ガラスドームの中にはカラフルなマカロンやブラウニー、パウンドケーキが用意されていました。セルフサービスでいつでも好きなだけいただけるスタイルです。
ドリンク
冷蔵庫にはギネスやハイネケンなどのビール、トロピカーナのジュース、日本茶のボトルが並んでいます。さらにワインディスペンサーでグラスワインを自由に注げるほか、クラフトビールのタップサーバーまで完備。
アルコールもソフトドリンクも充実していて、夕方からここでワインとスイーツを楽しむだけで食事が不要になるほどです。今回は素泊まりプランでしたが、ラウンジのおかげでまったく物足りなさを感じませんでした。
その他施設
フィットネスルームには本格的なウエイトマシンが揃っています。コンパクトですが、短時間のトレーニングには十分な設備です。
また、1階のカフェではチャイやコーヒーをテイクアウトでき、ロビーライブラリーの本を持ち込んで過ごすこともできます。
まとめ ― 本好きの、本好きによる、本好きのためのホテル
ザ・ベーシックス福岡は、一言で表すなら「知的好奇心に浸るためのホテル」です。
- ロビーの5,000冊: アート系に特化したキュレーションは好みが分かれるものの、非日常の読書体験ができる
- Episode6(48㎡): 1人には広すぎるほどの空間。次回はぜひ家族で泊まりたい
- バスタブ: ステップ付きで座って読書できる設計は秀逸
- クラブラウンジ NOMBRE: ワイン、ビール、スイーツが揃い、しかもほぼ貸切。これだけでクラブフロアを選ぶ価値あり
- カフェのチャイ(380円): ちょっとした休憩にぴったり
4万円台後半の宿泊料金はシティホテルとしてはやや高めですが、48㎡のクラブフロアにラウンジアクセス付きと考えれば納得の価格帯。日常を離れて本と過ごしたい方にはこの上ない選択肢です。
福岡で他のホテルステイも検討している方は、ザ・リッツ・カールトン福岡宿泊記もあわせてご覧ください。
基本情報
- ホテル名: THE BASICS FUKUOKA(ザ・ベーシックス福岡)
- 住所: 福岡県福岡市博多区博多駅東2-14-1
- アクセス: JR博多駅 筑紫口より徒歩約8分
- チェックイン/アウト: 15:00 / 11:00
- 客室数: 238室(20タイプ)
- 公式サイト: https://www.thebasics.jp/fukuoka/
